兼業主婦マツノの日毎夜毎

出産・育児・家事・仕事のドタバタ劇を拙いイラストを中心に綴っております。趣味の写真、観葉植物、切り花、グルメ情報やレシピなど様々なカテゴリーも!

280日後に会いたかったあなたへ20

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※※死産に関する内容です。

ご理解のある方のみご覧ください※※

 

 

前回の280日後に会いたかった

あなたへ19はこちらからどうぞ!

⇩⇩

 

 

www.matsunomatsuno.com

 

 

 

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280日後に会いたかったあなたへも

ラストスパートです。

是非一度他の記事も読んでみてください☺️

絵の変遷ぶりと不安定さに失笑です😂

誤字脱字が毎回多くて申し訳ありませんm(__)m

 

それでは続きます⇩⇩

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真っ暗になった視界

 

 

 

 

 

産声のない出産から6時間後。

退院許可をいただいたわたしは

ヤサさんが運転する車に乗り込み

とも君の棺を膝にのせて座っていました。

 

 

すると、5分前しないうちに

気分が悪くなり

目眩と吐き気に襲われました。

私は普段もよく脳貧血を起こすので

その時と同じような感覚で

血圧が下がっているんだなと感じました。

 

ヤサさんに車を止めてもらい

申し訳ないんですが

とも君を膝から下ろしました。

シートを倒し横になっても

状態は良くならず

 

ついに視界は真っ暗になりました。

 

 

 

ダメだ、私が倒れたら

4人で過ごせなくなる。

しっかり、しっかりしろ。

 

退院許可が出たとはいえ

まだ産後6時間。

私の身体はなにが起こるか

分からないような

不安定な状態でした。

 

何度も『病院に戻る』という

ヤサさんを引き留め

やっとのことで

自宅まで帰ってきました。

 

 

 

 

 

妻も失うかもしれないという夫の涙

 

駐車場から自宅の玄関まで100mほど

ほとんど意識を失いながら

ヤサさんに抱き抱えられ

帰ってきました。

 

すぐに寝かされ血圧を測ると

脈が触知できず

60/   と表示され

血圧がかなり

低下している事がわかりました。

 

私はぼんやりとした意識の中

漏れ出るほどの出血や

痛みなどは感じないため

『大丈夫、大丈夫だから

ヤサさんに伝え続けましたが

 

ヤサさんは半泣きになりながら

こう言いました。

 

『子どもを亡くして、

 もしマツノまで何かあったら

 オレは生きていけん…!』

 

そうか、ヤサさんにとったら

そう思うほどこわい事なんだな…

 

ごめんね、私は居なくならないから

お願いだからもう少し待って欲しい…

 

 

病院に連絡をして

主治医とも連絡をとりながら

血圧、補液、出血や腹痛の有無を見ながら

 

なんとか2時間で

血圧が安定するようになりました。

 

本当にわがままだったと思います。

でも、それでも家族4人で過ごしたかった。

 

ヤサさんは

気が気じゃなかったと思います。

 

トイレにもついてきていましたから。

中で倒れるかもしれないから

鍵をかけるな、話しながら用を足せ。

 

と、初めてヤサさんに

看護?されました(⌒-⌒; )💦

 

 

 

坊ちゃんの一言に胸がいっぱい

 

2時間ほどたって意識が

清明になりだしたころ

機嫌が良さそうな

坊ちゃんの声で目が醒めました。

 

 

すると坊ちゃんも

目を覚ました私に気がつき

近くに寄り

 

『かぁたーん、

 とも、かあいいねえ〜』

 

 

と満面の笑みで

私に話しかけてくれました。

 

 

もちろん私がそう言うよう

伝えていたわけでもなく

ヤサさんが教えていた

わけでもありません。

 

当時坊ちゃんは1歳半。

お喋りだったものの

まだ言葉は流暢では

ありませんでした。

 

そんな中ぼっちゃんの口から出た

 

『とも、かわいい』

 

の言葉が嬉しくて

胸がいっぱいになり

涙があふれました。

 

そうだよ、君の弟

めちゃくちゃ可愛いんだよ。

ありがとう、優しいお兄ちゃんだね。

 

幸せな家族4人の時間でした。

 

 

 

冷房19℃の団欒

 

季節は新緑の5月。

暑い日が続いていると言っても

まだクーラーを入れるには

早い時期でしたが

 

なるべく冷やして置いてあげないと

出血が広がってさらに

赤く色が変わってしまう。

 

と病院で聞いていたため

アイスノンを何度も取り替え

冷房を19℃に効かせ

団欒を過ごしました。

 

みんなで長袖を着て

何度も何度もとも君が眠る

棺の中を3人で覗き込みました。

 

パチっと目を覚まさないから

オギャアと一度でいいから

泣いてくれないかな?

 

馬鹿みたいかもしれませんが

本気でそう思いながら

2度と動かない我が子を見つめました。

 

 

 

 

 

 

 

最期の夜

 

 

 

棺から出して抱っこしてあげることは

体温の関係でこれ以上無理でした。

とも君を傷つけてしまうからです。

 

棺桶ごと抱っこして

ヤサさんが部屋中を

とも君に紹介して回りました。

 

『ここは後でみんなで

 ねんねするお部屋で

 こっちはお風呂だよ…』

 

 

あと2ヶ月半後

家族4人での生活が始まるはずだった。

 

バタバタしながら

みんなでお風呂に入るんだろうな。

寝るときはどの並びで寝よう。

夜泣きでぼっちゃんも起きちゃうかな?

 

いろんな未来を描いていました。 

 

それなのに、今は棺桶を抱きながら

2度と動かない息子に

声をかける。

 

悲しさと悔しさが強く

唇を噛み締めて

静かに泣きました。

 

明日が来なければいいのに。

そう思いました。

 

 

 

 

 

 

 

家族4人で眠る時間

 

 

 

家族4人が揃って並んで寝たい。

その希望が1日だけ叶いました。

 

やっぱり棺から出すことはやめました。

 

とも君が傷ついてほしくないと思い

棺桶ごと一緒に並べて

室温19℃のまま

私たちは毛布にくるまりながら

みんなで眠りました。

 

その時間が幸せすぎて

もうこのまま

時が止まればいい。

明日の事は…考えたくない。

今はこの時間が本当に幸せだから。

 

 

……お願い。

お願いだからこの子を

つれていかないで。

 

 

 

我が子が明日、灰になる。

今日産んだのに。

 

そのことを少し考えるだけで

思考が停止して

『嫌だ』という

拒否反応だけが溢れ出て

涙と一緒に止まりませんでした。

 

 

『明日なんて、

 こなければいいのに…』

 

 

もう朝日も登り

辺りが薄暗くなってきた明け方。

一睡もできず現実逃避ばかり。

 

寒い部屋、スヤスヤと聞こえる

ヤサさんとぼっちゃんの寝息。

 

二度と動かない我が子。

 

私は涙があふれてとまらず

もう、鼻もすすれないくらいに

顔はぐちゃぐちゃでした。

 

『お願い、いなくならないで』

 

ぐちゃぐちゃの頭で

ひたすらとも君のことを考え

毛布にくるまって泣きました。

 

 

 

 

 

 

280日後に

会いたかったあなたへ21

続きます(*´-`)

いつもご覧いただきまして

ありがとうございます!

 

 

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