兼業主婦マツノの日毎夜毎

出産・育児・家事・仕事のドタバタ劇を拙いイラストを中心に綴っております。趣味の写真、観葉植物、切り花、グルメ情報やレシピなど様々なカテゴリーも!

280日後に会いたかったあなたへ21

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※死産に関する投稿です。

火葬.死産した赤ちゃんの描写があるので

ご理解のある方のみご覧ください※

 

 

前回の280日後に会いたかったあなたへ20は

こちらからご覧いただけます⇩

 

 

www.matsunomatsuno.com

 

 

 

それ以前の死産関連の投稿については

右上にあるサイドバーの死産カテゴリーから

全てご覧いただけます。

 

それでは続きます。

(画像サイズが均一でなくて申し訳ありません😭)

 

 

 

 

 

⇩⇩

 

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雲ひとつない晴天に泣く

 

 

 

 

 

 

 

どれだけ朝が来ないでほしいと

願ってもその時はやってきました。

 

体のそこらじゅうが痛くて

とてもじゃないけど

長くは体を起こしていられませんでした。

 

 

あの日の天気はきっと一生忘れない

雲ひとつない晴天でした。

 

窓から産後すぐの身体には

クラクラするほどの

眩しい青空。

 

こんな日なら、天国に行きやすいのかな。

…行きやすいってなんだそれ…

 

なんて思いながら、

もう時間がなくて

刻一刻ととも君との別れが近づいてきていることが

ただひたすら嫌で泣き続けました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

申し訳ないという想い

 

 

 

 

急なことだったので遠くにいる親族には連絡のみで

何人かの家族がとも君のお見送りに駆けつけてくれました。

 

きてくれたのはお義母さんと私の姉と妹、弟。

綺麗な花やおもちゃを持って。

 

 

「みんなとも君を見てどう思うんだろう」

 

少し気がかりではありました。

正産期に産まれる赤ちゃんより

はるかに小さな体重と身長で

皮膚も薄く赤い見た目に

何か言われたり、拒否反応を示されたら

今はちょっと広い心では受け入れられない。

 

でも、皆

 

「小さいねええ〜おててかわいいなあ」

「お鼻に何つけてるの〜おじいちゃんにちょっと似てるのかな?

 

「頑張ったねえ…」

 

と慈しんでくれました。

 

坊ちゃんのことも本当に我が子のように

可愛がってくれている家族なので、

この人たちにとも君を抱っこさせられなかったことが

悔しくて、申し訳なくて

 

みんながとも君の棺を囲んで

手を合わせてくれているのを

【ごめんなさい…】

と思いながら見つめるしか出来ませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

棺に入れる大切なもの

 

 

そうこうしているうちに、

火葬の時間が迫ってきました。

 

「俺ら何でもするから」

「車椅子押すだけでも行くから、言ってな」

 

優しい私の姉妹と弟が声を掛けてくれます。

 

「棺を、いっぱいにしてやってほしい」

 

長く座ることも難しいほどの体調だった私は

用意したものをみんなの手で

棺に入れてもらいました。

 

お花とおもちゃ、お菓子に靴、帽子

靴下、絵本、手紙など小さなともの棺桶はいっぱい。

 

そして、ヤサさんが書いた命名書。

 

【とも君が天国で

 自己紹介に困らないように】と

 

一生懸命書いてくれました。

 

ミルクはダメかと思ったのですが

火葬場に電話をして聞くと

 

「プラスチック製のもので

 他に広がらないように

 巾着に入れてならいいですよ」

 

と教えてくださったので

ミルクを哺乳瓶に作り巾着に入れて棺に入れました。

 

(自治体・各火葬場によって違うと思うので要確認です)

 

 

 

 

 

火葬って…

こんなすぐしないといけないのかな…

 

死産届の7日以内という期限はあるものの

火葬自体は24時間以降であれば期限はないそうです。

 

 

じゃあ、もう少し一緒にいても… と

周りがいっぱいになった

棺の中のとも君をふらふらと覗くと

 

白い新生児服がさらに赤くにじんでおり

身体も水っぽさを感じました。

 

19℃の冷房をかけてアイスノンを敷いても

こんなに…

 

とこのままにはしていけない

厳しい現実を突きつけられました。

 

 

「ほんとうに…嫌だ…」

 

そんな目の前に迫ったとも君との別れに

ポツリと呟くと、姉がよってきて

黙って背中をさすってくれました。

 

 

 

 

 

 

人生で一番辛いこと

 

 

 

突然ですが皆さんが

人生で一番辛かった事は

なんですか?

 

 

28年しか生きてきていない分際で…と

思われるかもしれませんが

 

私も幼少期の頃からも大人になっても仕事柄

色々と辛いと思う経験をしてきました。

 

その中でも飛び抜けて

 

「我が子の火葬」

 

が人生で一番辛い経験でした。

 

今思い出しても胸が苦しくなるほど

火葬場での光景が鮮明に蘇るほどです。

 

 

 

火葬場に到着すると

火葬許可書を提示し、

淡々と火葬炉のある部屋に案内されます。

 

死産の赤ちゃんは成人の火葬と違い

骨を少しでも残すように低温で行うため

朝一番もしくは、まだ火葬炉の温度が

上がりきっていない時間で行わなければなりません。

 

 

次の予定もあるので…

といつまでもとも君と別れることのできない私に

職員さんから声がかかりました。

 

こんな薄暗くて、狭い火葬炉で

これからとも君が焼かれる…

 

もう、正気を保てなくて

崩れ落ちるように泣きました。

 

「点火ボタンはいかがしましょう」

 

みんな一斉に私を見ます。

いや、押せるわけないじゃない。

 

「…おねがい…します…」

 

ゆっくりと火葬炉の扉が閉まり

職員さんの手で点火ボタンが押されました。

 

轟々と燃えさかる音が聞こえ

人生の中で一番泣きました。

 

とも君の病気がわかり

これでもかと言うほど涙を流してきたけど

涙は枯れないんだな。

とも君、嫌だ、嫌だよ。

 

 

昨日、やっと会えたところなのに…

 

 

見苦しく泣き叫ぶ私にお義母さんが

 

「母親でしょう、しっかり!」

 

と声を掛けてくれました。

 

激励のつもりだったのか

気を確かにさせるためか分かりませんが

 

「離して!」

 

と手を振り払ってしまいました。

 

こんな、我が子が焼かれるときに

気を確かに持てる母親が良い母親だったら

私はダメな母親でいいと思いました。

 

 

火葬中、車椅子に座っていることも

難しくなってきた私は

ヤサさんに頼み一時的に車で寝させてもらいました。

 

 

ヤサさんと2人っきり。

ヤサさんは自分も泣きながら

「泣いたらいいよ」と優しい声で言ってくれました。

 

感情が溢れるまま泣き続けました。

 

こんなに悲しいことがあるか?

お腹を痛めて産んで、

次の日にはその子を火葬する。

どうしたらそんな辛いことが起こるんだ。

 

これまでに起きた

あっという間のとも君との時間を思い出し

悲しすぎる結末に涙は止まってくれませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、辛い現実はまだ待ち受けていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

280日後に会いたかった

あなたへ22(最終回)に続きます。

 

重い内容をいつもご覧いただきありがとうございます。( i _ i )