兼業主婦マツノの日毎夜毎

出産・育児・家事・仕事のドタバタ劇を拙いイラストを中心に綴っております。趣味の写真、観葉植物、切り花、グルメ情報やレシピなど様々なカテゴリーも!

280日後に会いたかった会いたかったあなたへ13

 

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※死産に関する記事です。

ご理解のある方のみご覧ください。※

 

 

280日後に会いたかったあなたへ12はこちらからどうぞ^^

⇩⇩

 

 

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それ以前の死産に関する内容は

右サイドバーの死産カテゴリーから

すべてご覧いただけます。(^∇^)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それでは続きます。

 

 

 

 

 

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静寂の診察室

 

 

さっきまでの和気あいあいとした

空気感はどこに行ってしまったのか

エコーになると一転診察室が静まり返った。

 

羊水が多くなっちゃって

赤ちゃん見にくくなったかな?

 

そんなことを思いながら。

 

エコーは4日前の救急受診では無かったので

大阪の胎児ドック以来1週間ぶりだった。

 

また可愛いお顔が見られるかな?

胎動はわかりにくくなったけど

羊水の中では動いてる。動いてるはず。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

きっと、

きっと私自身も

 

 

 

 

 

どこかで分かっていたんだろう。

 

 

「その言葉」を聞くまでは

信じたくなかっただけなんだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エコーが壊れてる

 

 

 

先生はさっきから一言も発しない。

看護師さんも微動だにしない。

 

 

エコーを見るために薄暗くした

狭い診察室に静寂が流れていた。

 

 

愛しい我が子が映るエコー画面に目を向ける。

 

 

先生は相変わらず一言も発しない。

 

 

 

「せんせい……」

「先生、エコー壊れてますねえ」

 

 

私はそんな言葉をぽつりと吐いたと思う。

 

先生は全てをわかっているのか

『…』

ずっと黙っていた。

 

 

 

 

おかしいよ。

だって、だって…

 

 

 

エコーが真っ黒。

 

 

とも君が全然動かない。

 

 

フリーズしてるんじゃない?

してなかったら、やっぱり故障ですよ。

臨工さん呼びましょ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…何で?

 

なんで?

 

 

 

4日前は動いてたんだよ。

 

私は元気な心拍音を

確かにこの耳で聞いた。

 

 

『しんどくなってきてる』

 

って言ってたけど

 

『普通にしていい』

 

 

ってそこの先生言ってたよ?

 

 

でも、やっぱり怖いから横になって

安静を続けて、

 

今日、あなたの元気な心拍と

かわいい顔を見るために

お母さん頑張ってきたんだよ。

 

 

 

 

 

なのに、なんで?

こんなに早く???

 

 

 

やっぱり見間違いだよ。

前のベビーの画像とかが

残ってるんじゃない?

 

 

 

ねえ、先生

もう少しちゃんと見てください…

 

 

 

 

 

沢山言いたい言葉はあったけど

全部声にならない呻き声のようになり

 

 

叫び出したいけど

涙が溢れてとまらなくて

頭が混乱して

 

エコーにうつってる赤ちゃんが動かない。

ということが『亡くなっている』

という事実になかなか結びつかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二度と動かない心臓

 

 

 

 

 

何度も何度も心が折れて、

その度に奮い立たせてきたのは

とも君に会うため。

 

 

どれだけ泣いても、辛くても

あなたと生きて会えるなら頑張れた。

 

 

 

 

 

 

 

何で

生きて産んであげることもできないの?

 

 

 

 

ずっと心臓の血流を見てくれていた

先生がやっと口を開いた。

 

 

 

 

 

「まつのさん、残念だけど…」

 

 

 

ーやめて…

ーー言わないで…

 

 

 

 

 

 

「赤ちゃんの心臓が止まっています」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう、保てなかった。

叫び声のような呻き声のような

泣き声が自分の口から溢れ出す。

 

 

 

もう、涙で言えないエコーを見ながら

もう、二度と動かない我が子を、見ながら。

人目を憚らず、声を出しながら泣いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ごめんなさい、ごめんなさい。

健康に育ててあげられなくてごめんね。

苦しい思いをさせて、ごめんね。

産んであげられなくて…ごめんなさい。

 

 

頭の中は悲しさでいっぱい。

心の中ではとも君への「ごめん」でいっぱいだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少し重い内容で申し訳ないのですが

もう少し続きます。m(__)m

 

 

280日後に会いたかったあなたへ14 に続きます。

 

 

よければ一周忌の節目に描いた

死産後の生活

〜一周忌ではなく誕生日と呼びたい理由〜

 

もご覧いただけると嬉しいです。^^

 

 

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見ていただける人が増え、とても励みになっています。

 

 

 

この大学病院の部分は

描いていてもあの時の自分に逆戻りしてしまい

つらい時間もあったのですが

あの時間さえも

とも君と過ごせた貴重な時間だったんだと

一年経った今思います。

 

なので、そんな大切なことに蓋をしたくないな、と

ここに書き記しています。

 

同じように苦しんでいる方、

家族や友人で同じような経験をされた方

ありがたいことに沢山の方にこの投稿を見ていただけて

とても嬉しく最後まで描きたいなと思っています。

やっと、とも君の事を沢山の人に知ってもらえる、

そんな不思議な気分です。

 

 

 

 

本当に、励みになっています。

いつも有難うございます。

今後ともよろしくお願いします( ◠‿◠ )